弁護ハック!-若手弁護士によるライフハックブログ

「弁護士 × ライフハック × 知的生産」をテーマに、若手弁護士が日々の”気付き”を綴ります。

月報2014年7月

第1 本記事の目的
 仕事を始めてから、月日が過ぎるのが早くなりました。特に、5、6月以降、事務所から任される事件が増え、仕事が生活の多くを占めるようになりました(とはいえ、地方の事務所ですから、「激務」で有名な東京都内の事務所と比べると、まだゆとりがあると思います。)。
 忙しいと、ついつい日々の出来事を振り返ることを怠ってしまいがちです。そう思って、最近、Evernoteに残してきた日々の記録を読み返してみたところ、意外にも新しい試みをしていたり、様々なことを考えていたことに気付きました。
 そこで、この1か月を振り返る機会として、ブログ上に月報を書いてみたいと思います。


第2 仕事上の出来事
 1 アウトライン・プロセッサを文書作成に導入した
 先月読んだ本の一つに、バーバラ・ミント『新版 考える技術・書く技術』(ダイヤモンド社)があります。

 Amazon.co.jp: 考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則: バーバラ ミント, Barbara Minto, 山崎 康司, グロービスマネジメントインスティテュート: 本

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 この本の要点は、「ピラミッド・ストラクチャー」で考えをまとめ、表現しようというものです。ピラミッド・ストラクチャーとは、考えの構成のことであり、例えば1つの結論を3つの理由が支えている場合、上記のようなピラミッドを形作ります。著者は、そのような考えの構成を常に頭に描き、表現する際もその構成が明確に伝わる形で表現することを説いています。
 ピラミッド・ストラクチャーの構成に従って文書を作成する際の前提となるのが、「パラグラフ・ライティング」です。パラグラフ・ライティングとは、1つのトピック(話題)によって1つのパラグラフ(段落)を構成するという文書作成の作法です。そして、トピックの要約文である「トピック・センテンス」は、多くの場合、パラグラフの冒頭に置かれ、各パラグラフの冒頭を読むだけで文書の趣旨を理解することができるようになっており、論理的な文書作成方法とされています。
 そして、パラグラフ・ライティングで文書を作成する際に役立つのが、「アウトライン・プロセッサ」というツールです。私は、先月来、Microsoft Wordに搭載されているアウトライン機能を使って文書を作成しています。
 アウトライン・プロセッサを導入したことによるメリットは、自ずと「見出し」→「トピック・センテンス」→「その他の本文」という、パラグラフ・ライティングの順序に従って文書を作成するようになることです。そして、正しい順序で文書を作成する結果、文書作成に要する時間を大幅に短縮することができます。
 今では、仕事の文書はもちろん、ブログ記事のような文章もアウトライン・プロセッサによって作成しています。


 2 個人事件の受任
 仕事の内容面では、先月は縁あっていくつかの個人事件を受任することができました。
 これまでは国選弁護や当番弁護を除くと、仕事の100%が事務所事件でしたが、徐々に個人事件が増えてきたことにより、仕事の幅が広がったように感じています。それは分野の幅ということではなく、依頼者様との間で契約を結び、事件処理や報告・連絡・相談を全て自分の責任で行うことによって、弁護士としてできる仕事の幅が広がったということです。
 また、その事件の処理において、これまで事務所事件を通して得た経験が活きていることを実感することができました。この点では、ただボスに感謝するのみです。


 3 時間について考えるようになった
 (1) 時間不足を解消する3つの方法
 事務所事件、個人事件に加え、弁護士会の委員会活動をやっていると、徐々に時間が足りなくなってきます。

 そして、その解決方法は、おそらく3つです。すなわち、a. 時間を増やす、b. 時間の使い方を工夫する、c. 時間を買う、です。


 (2) 時間を増やす
 このうち、a. 時間を増やすことについては、睡眠効率を高め、朝起きの習慣を身に付けました。どうやら私は早寝早起きをしたほうが睡眠効率が良いらしく、単純に睡眠時間を減らすことができた上、朝早くから精力的に活動できるようになりました。


 (3) 時間の使い方を工夫する
 b. 時間の使い方の工夫とは、タスクを管理し、効率の良い段取りで仕事を進めることです。私の考えについては、別途記事にまとめたので、興味があればご参照下さい。

 弁護士のタスク管理について - おでんやのひとりごと日記


 (4) 時間を買う
 c. 時間を買うとは、従来自分が行っていた作業をアウトソーシングすることです。この点について、現段階でできる工夫として、各種アプリケーションを利用するようにしています。
 まず、家計簿作成においては、「Dr. Wallet」というアプリを利用しています。このアプリは、スマートフォンやタブレット端末でレシートを撮影するだけで、オペレーターが家計簿を作成してくれるという優れものです。
 また、名刺管理については、「Eight」というアプリを利用しています。これもスマートフォンやタブレット端末で名刺を撮影することにより、オペレーターが氏名や所属先、連絡先などを打ち込んでくれるものです。
 常に「これ、自分がやる必要あるのか?」と疑問を持つことにより、他人にアウトソースできる作業がないか考えるようになりました。


第3 プライベート
 1 Evernote Days 2014
 プライベートにおける大きなイベントは、Evernote Days 2014に参加したことです。内容については別途記事を書いているため、ご参照下さい。

 Evernote Days 2014に行ってきた。 - おでんやのひとりごと日記

 

 2 Evernoteの使い方を再考中
 Evernote Days 2014に参加して以来、Evernoteを活用する方法について考えるようになりました。
 私は、Evernoteを本格的に使い始めてから3年半ほど経っており、Evernoteを使いこなしていると思っていました。しかし、Evernoteアンバサダーや他の参加者と意見交換してみたところ、皆それぞれ、私の知らなかった活用法を実践しており、自分の知識が狭いことに気付かされました。そして、これを機に、Evernoteに関するブログ記事や本を読むようになり、少しずつEvernoteの使い方を再考しています。
 Evernoteの活用法については、徐々に考えがまとまりつつあるので、近いうちに記事を書きたいと思っています。


第4 まとめ
 以上が7月に起こった出来事や考えてきたことです。やはり仕事が生活の中心にあり、その関連で様々なことを考えてきたことがわかります。
 これに対し、8月は富士登山やブロガーズ・フェスティバル、高校の同窓会など、プライベートの予定が多く入っています。来月の月報では、そのようなことについても書くことになると思います。
 それでは、今日はこの辺りで失礼します。