第1 はじめに
Amazonの電子書籍リーダー「Kindle Voyage」を買いました。
これに伴い、雑誌・書籍の自炊(自力による私的利用のための電子書籍化)が本格化してきましたので、ここで一弁護士の自炊法について説明してみようと思います。
第2 定期購読している雑誌・書籍をPDFで読む
自炊の目的は、定期購読する雑誌や書籍をPDF化して読むことです。
以下、順次説明していきます。
1 雑誌・書籍
まず、現在定期購読している雑誌・書籍は以下のとおりです。
(1) 判例時報
法律家にとっては言わずと知れた判例雑誌です。
最高裁判例はもちろん、重要な下級審判例が多数掲載されるので、実務感覚を磨くのに役立ちます。
(2) 判例タイムズ
こちらも法律家にとっては言わずと知れた判例雑誌です。
判例時報と同様に最高裁判例と重要な下級審判例が掲載されるのはもちろんですが、現役裁判官などが寄稿する特集記事も非常に読み応えがあります。
(3) 現代法律実務の諸問題
日弁連が毎年行っている「夏期特別研修」の講演録をまとめたものです。毎年7月頃に、前年度の分が発刊されます。
主に各分野で実績のある弁護士が講師を務めるため、弁護士実務のノウハウを効率良く学ぶことができます。
2 PDF化までのプロセス
さて、以上に述べた雑誌・書籍をPDF化していくわけですが、その方法について説明していきます。
(1) 裁断機
私が使用しているのは、デューロデックス社が製造する裁断機(国産)です。
約3万9000円とやや値段は張りますが、長期使用することを考えれば、安価で問題のある(らしい)外国製を購入するよりも良いと思います。
約200枚まで一度に裁断できます。
(2) スキャナー
スキャナーは、「ScanSnap Evernote Edition」です。
Evernoteとの連携に特化しており、生成したPDFファイルを自動でEvernoteに取り込んでくれます。
(3) Evernote
したがって、生成されたPDFファイルは、全て一度Evernoteに保存されます。このことが重要です。
なぜなら、Evernoteに保存されたPDFファイルは、EvernoteのOCR(文字認識)機能によって、キーワード検索が可能になるからです。 したがって、号数・頁数を忘れてしまったとしても、後に検索することが可能です。
(4) Kindle
そして、EvernoteからダウンロードしたPDFファイルをKindleに移します。
Kindleの電子ペーパーは非常に高品質です。紙媒体で読む場合とほとんど感覚が変わりません。
サイズはやや小さくなりますが、読むのに苦を感じるほどではありません。
第3 私的データベースの中核になる
雑誌・書籍を定期購読するメリットは、実務の最前線の情報が入ってくることにああります。
現在、どのような法律問題が存在するのか、そして、その法律問題を解決するに当たって参照される過去の判例や経験則は何かを学ぶことができます。実務における知識(理論知・実践知)の体系を学ぶことができるのです。
このような知識の体系は、私的データベースを構築していくに当たって非常に役立つと考えています。
第4 終わりに
以上、私の自炊法を紹介しました。
自炊に興味がある、始めてみたいけど何から取り掛かればいいかわからないなど、聞きたいことがございましたら、本ブログのコメント欄やTwitterでご質問下さい。