第1 はじめに
今回はメール処理に関する記事です。
弁護士業にも既にIT化の波が押し寄せていて、顧客とのやり取りや弁護士会内部の活動の多くがメールによって行われるようになっています。
そのため、メール処理の方法論を確立することは、業務効率化において極めて重要であり、私自身、この一年間を通して自分なりの方法論を磨いてきました。
今回は、その方法論について書いてみたいと思います。
第2 Gmailに一元化
1 Gmailこそが最適のツールである
まず、メールソフトの中でGmailほど操作性や機能性に優れたツールを私は知りません。
特に、Gmailの検索機能は優れており、求めている情報を瞬時に探し出すことができます。これは、日々何十通ものメールを処理する身としては大変助かります。
そこで、独自ドメインを含む複数のメールアドレスを保有していたとしても、メールは全てGmailに一元化するのが適切であると考えます。
2 Gmailにメールを一元化する方法
そこでGmailにメールを一元化する方法です。
私は、以下に掲載する『月刊大阪弁護士会』の記事を参考に設定しました。
・【特集】弁護士業務に効く!Gmail徹底活用術
https://www.osakaben.or.jp/newsletter/db/pdf/2014/oba_newsletter-9.pdf
また、以下の記事も非常に丁寧です。
第3 Inbox方式
1 Inbox方式とは
メールをGmailに一元化したら、次に、Inbox方式を実践するための準備を行う必要があります。
「Inbox」とはいわゆる受信トレイのことですが、ここでは特に、後述する処理を行う前にメールを一時的に保管しておく受け皿のことを言います。そしてInbox方式とは、このInboxを活用して、効率の良い情報処理を行う仕組みのことを言います。
2 Inboxを初期設定する
Inbox方式では、Inboxは初期状態で空になっている必要があります。そこで、メールでいっぱいになったInboxを一度空にする必要があります。
私は以下のリンクの記事を参考にしました。
3 Inbox → 処理 のプロセス
準備は整いました。いよいよメールごとに必要な処理を行っていくプロセスに移ります。
未処理のメールは全てInboxに残しておき、以下に述べる処理を行った後にアーカイブに移動させます。
(1) 一読するだけで足りるもの → 一読してアーカイブに移動
まず、一読するだけで足りるメールです。これには、業者から届くメールマガジンや自分と直接関係のないメーリングリスト上のやり取りなどが含まれます。
こうしたメールは、一読した後、アーカイブに移動させます。
(2) 保存しておく価値があるもの → EvernoteにWebクリップ
次に、保存する価値のあるメールは、EvernoteのWebクリッパーを利用して保存します。
(3) 返信の必要があるもの → 12時間以内に返信する
そして、返信の必要があるメールは、できる限り早く返信するようにします。私の場合は、12時間以内に返信することを心掛けています。
なぜ、仕事ができる人はメールの返信が早いのか? | sogilog
(4) その他
そのほか、いつか読み返すかもしれないメールにはスターを付ける、決まった時刻に参照することが予定されているメールにはリマインダーを設定する(※後述する「Right inbox for Gmail」を利用。)といった処理をしています。
第4 メール送信の際の一工夫 ~送信予約~
最後に、参考までにメール送信の際の一工夫をお伝えします。それは、送信予約機能を活用することです。
送信予約機能を使うと、自ずと作成後にメールを読み返すため、誤字脱字やファイルの添付漏れを防止することができます。
また、夜間を避けてメールを送信することができるため、受信者への配慮にもなります。
第5 終わりに
以上、私の行っているメール処理法について述べました。
たかがメール処理、されどメール処理。時間を測ってみると、一日のうち、それなりの時間をメール処理に費やしていることに気付きます。
そのようなルーティーンワークを可能な限り効率化し、より本質的な作業(知的生産)に時間を割く工夫がナレッジワーカーには求められています。
日々膨大な量のメールと格闘している方の参考になれば幸いです。